私たちの食卓に牛乳が届くまでに多くの努力や工夫があること、そして、「おいしい牛乳を、いつでも、手軽に、安心して飲んでもらいたい」という、酪農家や乳業メーカーの人たちの想いがたくさん込められていることを感じてもらえたでしょうか?
とても大切なことなので、もっと知りたい、調べてみたいという人のための情報も紹介しながら、動画の内容を振り返ってみたいと思います。
栄養素が豊富でバランスも Good
コップ1杯の新鮮な牛乳には、1 日の活動に必要なカルシウムの約 1/3、そして、たんぱく質やビタミン類など、豊富な栄養素がバランスよく含まれています。たくさんの栄養をおいしく手軽に摂れる、私たちの毎日に欠かせない存在です。

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牛乳のはなし > 牛乳の栄養成分
牛乳の生産量は一年中変わらない?
季節の影響でたくさんとれる時期とそうではない時期があるということでしたね。
全国的に牛乳のとれる量が少ない時期は牛が苦手な季節で、酪農家の人たちは牛たちが快適に過ごせる環境づくりをしたり、北海道など生産量の多い地域に頼るようにしたりしているという話もありました。
下のクイズ、正解は何だったでしょうか?

全国的に牛乳のとれる量が少ない時期に消費が増える。とれる量が多い時期には年末年始や春休みで学校給食がなくなるので消費量は逆に減ってしまっている。そういう説明がありましたね。正解は「冬(から春)」でした。

消費が少なくなるのにとれる量が増えるということは、行き場のない生乳* があるということになります。しかし、酪農家さんが頑張り、牛たちがせっかく出してくれた大切な生乳をムダにするわけにはいきません。では、乳業メーカーはどんな工夫をしているのか、それが次の質問でした。答えを憶えていますか?
*生乳=搾っただけで加熱殺菌などの処理をまだ行っていない、牛乳や乳製品の原料の状態
牛乳の状態よりも長い期間、保存がきく、「バターなどの乳製品に加工」が正解でした。
「いつでも身近に」 のために越えなくてはならない壁とは?
牛を飼い、生乳を生産する酪農家の人たちが今もっとも苦労していることは何だったでしょうか?近頃の世界的な穀物価格の上昇や円安の影響がある、そう話してくれましたね。
酪農に必要なものを入手するために支払う経費(コスト)が膨らんでいることが大きな問題となっていること、私たちが毎日手軽においしい牛乳を飲むことができる状況が続くように酪農家の人たちが大変な苦労と工夫をしてくれていることが、インタビューで分かりました。
下のクイズ、正解は何だったでしょうか?

この質問の答えは、B の飼料費でしたね。
牛たちの食事=餌は牛乳のおいしさや品質に大きな影響を及ぼします。減らすという選択肢をとることができない飼料費が、酪農の仕事で必要な経費の約半分を占めているということは大問題です。インタビューに応えてくれた酪農家さんは、価格が急上昇している輸入飼料の代わりに、近隣で収穫できるトウモロコシを牛の餌にして、さらに大型機械を導入、単独ではなく多くの酪農家が共同作業で栽培することによって、コストを抑える努力をされていましたね。


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おいしい牛乳を安定して供給するためには、牛のストレスを減らすことも重要で、夏には扇風機をフル稼働し続けることもあり、たくさんの電力を使います。電気代も高くなっていることは皆さんもよく耳にしていると思います。酪農の現場でも大変なことになっています。

酪農家さんが苦労を重ねて送り出した生乳を、私たちが飲む牛乳にするのは乳業メーカーの仕事ですが、工場でも多くの電力が必要です。出荷されてお店に並び、私たちの食卓へと届くまでの「流通」に必要な燃料費、さらには、紙パックやプラカップなどの容器を製造するための材料費も値上がりしています。
乳業メーカーの人たちの工夫や想いについても話を聞くことができました。そちらも振り返ってみましょう。
私たちの笑顔や健康が、働く人のシアワセにもつながっている
乳業メーカーの製造現場の人のインタビューでは、世界的な食品安全規格にもとづいて安全性を確保しているという話がありました。品質管理の仕組みを整え、組織的に運用することで品質を向上させるだけでなく、効率が高い設備や運転で水や電気などのエネルギー使用を抑え、工場での生産性を高める努力や、トラブルを減らすための TPM 活動(全員参加でムダを減らして生産性を向上する手法)を採用しているという話もありました。



全員で取り組むこと、意識をもった一人ひとりの行動を積み重ねて万全な状態を継続していくことを大事にしているという話も聞くことができましたが、そうした大変な工夫をしながら働く乳業メーカーの人たちの想いも知ることができました。
酪農家の人たちが大切に育てた乳牛、その生乳を受け取り、安全安心な牛乳・乳製品を作ることを「使命」と感じていること、そして、一生懸命作ったものがお客さま(私たち)の笑顔や健康、幸せにつながっているとメーカーの人たちは思っていて、お店に商品として並んでいるのを目にしたり、飲んだ人が「これは美味しいよね」と話すのを聞いたりしたときに、作っている人も幸せな気持ちになる、そんな話も聞かせてくれました。
私たちの食卓に欠かせない牛乳や乳製品。作る人たち、酪農家や乳業メーカーの皆さんの、決してカンタンではない努力や工夫という支えがあるからこそ、日本中の人が今日もおいしく頂くことができています。
私たちの笑顔や健康を想って懸命になって作ってくれる人たちを、私たちも支えることができます。今日も明日も、そしてその先も、買っておいしく頂くことです。
それが作る人たちの仕事・暮らしの安定につながって、「栄養たっぷりでおいしいものを安定的に届ける。そのために力をあわせる。できることはすべてやる」という頑張りに応えることになるからです。
みんなで支えていきましょう。私たちの「食と農」を。
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